大家と入居者、テナントとの距離感【私見】
大家といえば親も同然、店子といえば子も同然。
という言葉があります。
店子は「たなこ」と読み、入居者やテナントのことです。
少し丁寧に説明しておきますと、居住系の賃貸物件を借りてくれる方が入居者で、
店舗系、事務所系の物件を借りてくれる方をテナントと呼んでいます。
最近では、店子=テナントの意味で使われることが多いです。
先に紹介した「大家といえば・・・」は、江戸時代にできたものですが、
果たして、今の時代も有効なのでしょうか?
このページのテーマは、
入居者やテナントとどのくらい親しくするべきか、それとも親しくなるべきでないのかについて、僕なりの私見を述べさせてもらいたいと思います。
なぜ私見なのか?
私見じゃなくて汎用的な事実を知りたいと思う方も多いと思います。
でも、このテーマは1つの正解があるような問題ではなく、入居者と大家の数だけ、それぞれの正解があるような話になってしまいます。
一切、入居者との関係を断ち、管理会社の丸投げでうまくいっているケースもあれば、逆に賃貸物件の近くや同じ建物内に大家も住まい、日頃の挨拶だけでなく、清掃や小修繕なども大家自らやるような入居者ベッタリ型で大変うまくいっているケースもあります。
一言で、こうすべきだというのが非常に言いにくいテーマなんです。
でも、確率的にうまく行きやすいと僕が思う方法はあります。
それは、
入居者とは一定の距離を保つべき
入居者やテナントとは一定の距離を保ったほうがいいと今の僕は思っています。
仲良くなりすぎると、客観的な判断を下しにくくなります。
- ・家賃の値上げがしづらくなる
- ・退去を勧めるべき時に言いにくい
また、仲良くなりすぎると、入居者、テナントから普通は出ない要望が出るようになります。
- ・契約書で規定した使用目的以外の利用
- ・細かい小修繕の要望が頻発
- ・向かいのビルの呼び込みをなんとかしてくれ
- ・家賃を○○円まで下げてほしい
大家でも対応できないことまで、言われたりします。
向かいのビルのことまで対応できませんよね。
大家と入居者、テナントとは、利益が相反することが多いです。
仲良くなりすぎると、色々やりにくいことが増え、面倒なことも増えてしまうのです。
大家が直接、入居者やテナントと接するよりも、管理会社や不動産屋を1つ挟んで管理したほうが、色々なことがスムーズにいくと感じています。
大家の中でも、管理会社を挟むこのパターンでうまくいっている人のほうが圧倒的に多いと思います。
大家が、入居者やテナントと接するのは入居時面接のときくらいにするのがベストだと僕は思っています。
全くお会いしないのも、何か問題が起きたときにコミュニケーションを取りにくいので、1度は顔を合わせておくことをおススメします。
入居者との距離を間違えると
実は、「入居者、テナントとは仲良くするな」というのは、親からよく言われていました。
でも若い頃の僕は、テナントさんと意気投合して飲みにいったりとかなりベッタリな関係になってしまったこともありました。
最初は、こういうコミュニケーションも大事だと自分に言い聞かせていましたが、だんだん色々な要望が出るようになり、できることはなるべく対応していましたが、そのうちテナントさんのご商売がうまく行かなくなると、大幅な家賃減額などもお願いされたりして、なかなか大変な目に会いました。
入居者、テナントとの適正な距離感
これらの経験からも、テナントとは一定の距離を保つべきと思い、今では基本的には管理会社か仲介してくれたときの不動産屋を通して管理するようにしています。
この1ステップあるというのは、とても楽です。
入居者やテナントの要望は一度、業者に入るので、こちらでちゃんと考える時間が持てます。
必要であれば弁護士と相談する時間も取れますから、この即答しなくてもいい状況を作れたのが一番大きいメリットです。
管理会社を挟む場合は、絶対に客付けに強い会社にしてください。
管理会社は、どこがいい?
大家業でうまくいかない人は、変な管理会社にまかせっきりで、空室が埋まらないが当たり前のように思ってしまっている人が本当に多いです。
古い物件でも、駅から遠くても、木造でも、
しっかりした管理会社に任せておけば、普段の管理はもちろんのこと、退去が出たときの入居者募集も安心して任せられるので、本当にありがたいものです。
東京圏でしたら、この会社に打診するとよいでしょう。
この会社は、1棟単位でしか受けてもらえませんが、
武蔵コーポレーションに管理を任せられれば、築古、駅遠い物件が多いにもかかわらず入居率97%の実績を維持しています。
空室の心配をしたくない人には、おすすめです。