賃貸併用住宅の体験談まとめ
住宅ローンの利用や税制面の優遇、そしてなにより家賃収入が得られるといういいことずくめの賃貸併用住宅ですが、本当にそんなバラ色の選択なのでしょうか?
ここでは実際に賃貸併用住宅にした人の体験談をまとめ、その現実を見ていきたいと思います。
貸店舗併用住宅に29年間暮らした体験談
まずは、当サイト管理人自身のケースなのですが、生まれたときから結婚して家を出るまで、貸店舗併用住宅に住んでいました。
1Fを中華料理屋に貸し、2、3階で家族と住んでいました。
生れたときからこの環境なのと、住居でなく店舗として貸しているところが、一般的な賃貸併用住宅のイメージとは異なりますが少しでも参考になればと思い、その体験談を綴ります。
貸店舗併用住宅のメリット
家賃収入の恩恵
なんといっても最大のメリットは、家賃収入があるということです。
これがどれだけありがたいことかは、衆目の一致するところでしょう。
うちはシングルマザーで父親はいなかったのですが、母親が貸店舗併用住宅を建てたおかげで、家族のだれも働きに出ることなく、もちろん生活保護などにも頼ることなく、不自由なく暮らせました。
住居系に比べて店舗の賃料や保証金は大きいので、銀行の毎月返済分を引いても残った家賃で生活することができました。
さらに10数年後にはローンも完済して、かなり生活が楽になったと思います。
また、ここからは時代がよかったことによるメリットですが、家賃も3年毎の更新のたびに値上げすることができたので、ますます楽に暮らせるようになりました。
立地にもよりますが家賃収入があるというのは、ものすごい心強いことです。
この安心感が賃貸併用住宅でよかったと真っ先に思いつくことでしょう。
税制の恩恵
特のうちのケースのように店舗と住居を併用していて、住居部分が半分以上あるケースは、東京23区の税制の恩恵を受けることができます。
店舗だけの土地と比べると土地の固定資産税がなんと1/6になるのです。
これもかなりの恩恵になります。
貸店舗併用住宅でやだなと感じた事
僕の場合、生まれたときから貸店舗併用住宅に育ったので、まったくイヤなことはありませんでした。
中華料理屋がテナントですが、排気ダクトもきちんとされていて、臭いが上がってくるとか、夜うるさいとかもありませんでした。
また住居系ではしばしばあるようですが、入居者さんがちょっとでも困ったことをすぐにでも大家に相談にくるということもありませんでした。
お店をやっている人のスピード感と大家のスピード感が違うので、些細なトラブルはすべてテナントさんが対応してしまうことが多いです。
無理やり思い出せば、1つだけ困ったことがありました。
町が繁華街として発展しすぎて、普段の生活に必要な魚屋、八百屋、米屋、スーパーなどが無くなり、隣町まで食材を買いに行かなくてはならなくなったのは大変でした。
ただ、そのころにはお家賃もかなり高い金額をいただけるようになったので、生活の不便さはあまりきにならなかったです。
貸店舗併用住宅は、立地の選択が難しいかもしれません。
繁華街として発展しすぎてもオーナーが住みにくくなるし、発展しないとテナントが借り続けることができなくなるので、ちょうどよいところを探すことが難しいです。
うちのケースは本当にレアなのかもしれませんが、総合的にみて、とてもよかったです。